「喫茶とインテリア〔Ⅱ〕NORTH」酒井康行を読んだ

 「喫茶とインテリア〔Ⅱ〕NORTH」酒井康行著/大福書林を読み終わったので感想を書きたいと思います。

 「喫茶とインテリア」シリーズの第二弾であります、第一弾は「WEST」として関西の喫茶店を紹介していますが今回は「NORTH」として北海道の喫茶店の紹介であります〔作者も別です〕。

 紹介されている喫茶店は創業以来時間がたっているベテラン喫茶店で味わいがあるところばかりです、地域に残った最後の喫茶店というのも多いです。

 インテリアも年季が入っているので味わい深いものが多いです。

 この本の特徴は「インテリア」の紹介よりも喫茶店を経営している人の人生の紹介に重きが置かれています、それがとても印象的です。人との交流が好きやひたすら謙虚な人など特徴がある人ばかりで読んでいて「ほっこり」いたします、みんなに人生があるんですね、素晴らしいです。

 建築ものでもあり人生ドラマでもある1冊でした。

「世界の艦船2021年9月号増刊傑作軍艦アーカイブ〔12〕米戦艦「ノース・カロライナ」級/「サウス・ダコタ」級」を買ってきた

世界の艦船2021年9月号増刊傑作軍艦アーカイブ〔12〕米戦艦「ノース・カロライナ」級/「サウス・ダコタ」級」を買ってきたので内容を書きながら感想を書きたいと思います。 

 軍縮条約解除後に計画されたアメリカ海軍の戦艦「ノース・カロライナ」級と「サウス・ダコタ」級についてまとめられた1冊です。この後に建造されたアイオワ級についての日本語の資料は割とあるのですが〔このシリーズでもあります〕この二つのクラスについては資料が少ないのでありがたいです。

 では本に沿って内容と感想を書いていきたいと思います。

 最初はカラーページ。

 「カラー写真で見る第二次大戦時の「ノース・カロライナ」と「アラバマ」」・・・珍しい大戦当時のカラー写真です。

 「記念艦となった米35000トン級新戦艦」・・・二つのクラスで3隻が記念艦として保存されています。

 「700分の1スケール洋上模型で見る第2時大戦時の「ワシントン」と「サウス・ダコタ」」・・・ピットロードとヴィー・ホビーのキットです。

 モノクロ写真ページは1隻ずつ紹介されていきます。最初に艦の説明と要目表が載っています。

 「ノース・カロライナ」・・・建造中の写真が多いです。艦内の写真も多いです。

 「ワシントン」・・・大西洋と太平洋の両方で活躍しました。

 「サウス・ダコタ」・・・この艦も建造中の写真が多いです。ソロモン攻防戦の写真がまとめられています。

 「インディアナ」「マサチューセッツ」・・・この2隻は写真少なめ。

 「アラバマ」・・・艦橋構造物上部のクローズアップ写真あり。

 「1/700卓上艦隊・米戦艦「サウス・ダコタ」を作る」・・・中国ヴィー・ホビーのキットの作例紹介、最近はいろいろなメーカーが1/700キットを作るようになりましたね、新規参入も多いですね。

 「掲載軍艦キット紹介」・・・まだアオシマやハセガワのキットが現役で頑張っていることに驚き、約50年前のキットですからね〔大昔に作った記憶あり〕リニューアルに期待。実際に作るならピットロードかヴィー・ホビーのキットのキットになりますね。

 

 本文はまず「徹底分析!ノース・カロライナ級/サウス・ダコタ級」として以下の4つの項目に分けて解説。

・「計画経緯」新見志郎

・「船体/機関/防御」小高正稔

・「兵装」堤明夫

・「第2次大戦のハイライト」白石光

大変詳しくて読み応えありです。

 続いて

 「第2次大戦の米艦載レーダー発達史」堤明夫

 「第2次大戦時の米艦載水上機」白石光

こちらも詳しいです。

 最後に折り込み図面、米戦艦「ノース・カロライナ」の被害状況公式図と米戦艦「サウス・ダコタ」の被害状況公式図です。出来れば普通の図面も載せて欲しかったです。

 

 内容的にはいつもの「傑作軍艦アーカイブ」より少し濃い感じがして良いですね。貴重な資料であります。

 

 このシリーズも12冊、順番で行くと次は日本艦?「蒼龍・飛龍」「翔鶴・瑞鶴」「特型駆逐艦」「5500トン軽巡洋艦」ぐらいですかね、私の予想は当たらないんですけど・・・日米英以外の艦も見てみたいですね、次の出るのを楽しみにしておきましょう。

「ワンダーJAPON3号大阪DEEPスポットwith京都&奈良」を買ってきた

 「ワンダーJAPON3号大阪DEEPスポットwith京都&奈良」を買ってきましたので感想を書きたいと思います。 

  巻頭は「身近なワンダースポット」で新潟の「ほくほく線くびき駅」、変わった形の駅、何かのタンクみたいな感じ。

 「長九郎稲荷神社」・・・千葉県銚子市の神社、鳥居が鯛、秋刀魚、鰯という珍しい形。

 第1特集は「大阪DEEPスポットwith京都&奈良」です。

 「新木津川大橋の3重ループ」・・・目が回りそう。

 「戸口邸」・・・通称「オッパイハウス」、渡部豊和という建築家が設計したという個人宅、特徴ありすぎ。

 「飛田新地界隈をさまよう」・・・よく撮影ができたものであります。昔ながらの良い建築も残っている模様〔行きたいような行きたくないような〕。

 「山王市場通商店街」・・・工事現場に書かれたメッセージが強烈すぎ。

 「北大阪急行電鉄会場線跡」・・・大阪万博の人員輸送に使われた地下路線、まだ綺麗なまま残っているんですね〔車両も〕。

 「大阪砲兵工廠」「第四師団司令部」・・・旧軍の跡地がまだ残っているとは驚き。

 「鶴橋ラビリンスをゆく」・・・ここも色々な意味で濃い。

 「京阪電鉄宇治駅」・・・こちらも円が多い独特なデザイン。

 「日本の鬼の鋼隆博物館」・・・鬼滅ブームのせいで人も増えているという〔ローカルニュースでやっていた〕。

 「生駒新地」・・・こんな所があるなんてまったく知りませんでした。

 「生駒山上遊園地」・・・海軍の防空監視塔が今では飛行塔に。

 

 第2特集は「要塞建築10」。要塞の遺跡ではなく要塞のように見える建築です。

 「大阪府立青少年海洋センター」・・・海の上の要塞、イギリスの海岸に第2次大戦中に作られた監視要塞に似ている。

 「河原町団地」・・・安定性のある形。

 「山梨文化会館」・・・こちらは大戦中のドイツの防空要塞に似てる。

 「八王子市の大学セミナーハウス」・・・特撮でよく使われているそうです、どこかで見たことがある気がします。地震があったら転けそうな形です。

 「駐日クウェート大使館」・・・こちらも独特な横に凸凹スタイル、丹下健三さんの作品。

 

 第3特集は「佐渡ワンダー紀行」。

 「佐渡金山跡」・・・佐渡と言えば金山。

 「北沢浮遊選鉱場」・・・コンクリートが植物に包まれていく様子が判ります。

 「旧相川留置支所」・・・木造の留置場の跡地は珍しいらしい。

 「佐渡歴史伝説館」・・・日蓮などの歴史が判るらしい。

 「佐渡国小木民族博物館」・・・濃そう。

 「佐渡性神」・・・佐渡にも性神が幾つもあります。

 

 感想を書いた以外にも多くの物件が紹介されていて大変濃い内容です。この号からは一つの物件に4〜6ページを使って紹介されているのがあって良いです〔以前の号では興味深い物件でも2ページにまとめられていて勿体ない気がしました〕。

 次の号にも期待です。

「世界の艦船2021年8月号増刊米原子力空母「フォード」級」を買ってきた

 「世界の艦船2021年8月号増刊米原子力空母「フォード」級」海人社を買ってきたので感想を書きたいと思います。 

  数ヶ月前に出た「アーレイ・バーク級」と同じ編成の本であります〔シリーズ第2弾と行ったところでしょうか〕。

 巻頭は「カラーで見る「フォード」級」で「ジェラルド・R・フォード」の写真を中心に載っています〔2番艦のジョン・F・ケネディは艤装中、3番艦エンタープライズは作り始めたばかり〕。

 続いてのカラーは「フォードの建造行程」と「フォード級の搭載機」となっています。

 この後は本文、第1部は「フォード級の開発と現況」で

 「フォード級の問題・建造」多田智彦

 「フォード級の最新情報〔前編〕〔後編〕」井上孝司

の3本の記事が載っています、やっぱり新型艦なのでリニアカタパルトや着艦拘束装置、レーダーなど問題が山盛りなのが気になりますね。

 第2部は「フォード級の技術的特徴」で

 「船体構造と固有兵装」編集部

 「注目の新技術〔1〕2周波数レーダー」岡部いさく

 「注目の新技術〔2〕先進着艦拘束装置」岡部いさく

 「注目の新技術〔3〕電磁カタパルト」岡部いさく

 「注目の新技術〔4〕A1B原子炉」岡部いさく

 「フォード級の新技術と課題」野木恵一

の記事、上手くいっているのは新型原子炉だけか?

 第3部は「フォード級の航空戦力」

 「フォードの航空打撃力‐ニミッツ級と比較して」青木謙知

 「F−35C戦力化後の米空母打撃群」岡部いさく

の2本の記事。

 1冊で今のフォード級の概要が分かる1冊であります。折り込み図面が付いていたらもっと良いですけどね。

 就役してしばらくたつフォードでありますが、まだまだ問題点〔先述したカタパルト等〕が山積みで戦力化には時間がかかりそうです。全部が計画通り動き出せば凄い戦力になると思います。

 最近のアメリカ海軍の新型艦はフォード級だけじゃなく沿海域戦闘艦やズムウォルト級ミサイル駆逐艦など悪戦苦闘している事が多いのが心配です。

 このシリーズの次巻は何になるでしょう?

「昭和40年男2021年8月号特集アドベンチャー物語」を買ってきた

「昭和40年男2021年8月号特集アドベンチャー物語」を買ってきましたので感想を書きたいと思います。

 第1特集は「アドベンチャー物語」、最初にジャングルで28年間すごした横井庄一さんの記事、見つかった時には驚きました〔小野田さんにも驚きましたが〕。続いて堀江謙一さん、植村直己さんと冒険のレジェンド達の記事。片山右京さんも色々されていますがやっぱりF1のイメージ強し。

 「冒険アニメ大行進」・・・「ガンバの冒険」と「未来少年コナン」のインパクト強し、名作劇場系は見てない。

 「嘉門タツオが語る『川口浩探検シリーズ』」・・・水曜スペシャルですね。あの替え歌には笑わせて貰いました、最初の頃は真面目に見ていたんですけど途中から笑いながら見てましたね、年齢が上がったからでしょう。

 「昭和冒険洋画劇場」・・・「インディ・ジョーンズ」は面白かった、「青い珊瑚礁」はHな意味で見てた記憶が。

 自分でする冒険は引きこもり系の私には縁の無い世界ですね、近所の造成地が限界。

 

 第2特集は「昭和59年」、グリコ・森永事件や投資ジャーナル事件があった年です。

 「ロサンゼルス五輪」・・・商業主義五輪の開幕、華やかだった。森末慎二が鉄棒で3回10点をとった記憶が一番強い。

 「UWF旗揚げ」・・・猪木の裏切りで微妙な旗揚げ、第一次にはラッシャー木村剛竜馬がいたんですよね、後から初代タイガーマスクが合流してUWFスタイルに進化していくけど揉めて解散しちゃう、テレビの中継もなかったし〔今みたいにネットもなかったし〕営業的に辛かった模様。

 「小説『1984』が再注目」・・・社会に出てからハヤカワ文庫の新訳版で読みました、怖い本ですよね。「時計じかけのオレンジ」も怖い。

 「新たなる選手宣誓」・・・甲子園の紋切り型の選手宣誓が個性的に変わったのはこの年でしたか。

 

 その他の記事から。

 「安田謙一のSangaria」・・・寛平さんのアメマバッジ、これで寛平ちゃんは借金をしょったり裁判したり大変でした。

 「テレワークの心身リスク」・・・工場勤めの現場作業の私には関係ないテレワークですが体と心に悪い影響があるようで気をつけないと駄目ですね。

 と言う訳で今回も濃かったです〔ここに書いてない記事にも濃いモノがありました〕。

「4発JETエンジン機COMPLETE GUIDE」イカロス出版を買ってきた

「4発JETエンジン機COMPLETE GUIDE」イカロス出版を買ってきましたので感想を書きたいと思います。 

 4発のジェットエンジンを搭載した古今東西の機体を紹介する1冊です。

 最初は「AIRLINER」編、最初に民間機が来るのはイカロス出版らしいですね。最初はボーイングの747−400の紹介、続いて日本貨物航空ボーイング747−8F、エアバスA380、ルフトハンザドイツ航空のA340−300が紹介されていきます。「4発JETエアライナー進化論」は飛び飛びに載っています。

 機体紹介の最初は世界初のジェット旅客機デ・ハビランドDH106コメット〔ここはお約束ですね〕、最後がツポレフの超音速旅客機Tu−144です〔商業飛行はわずか103便だったそうです、勉強になる〕。間にエンジンの紹介もあります。

 「4発JETが生まれる場所」として米欧の3カ所の工場が紹介されています。

 後半は軍用機。「勝つための、アメリカ空軍輸送機3世代」としてC−141、C−5、C−17の解説。続いて「空中給油で戦うKC−135」「海上自衛隊P−1哨戒機が語る多発エンジンの優位性」〔ソノブイ投射口の写真が3枚も〕と続きます。その後に各機体の紹介、間に「米空軍・戦略爆撃機の4発JETストラテジー」が挟まっています。やっぱり輸送機と爆撃機がほとんど。

 第3章は「4発JETエンジンの理論」として各種数式やメリットやデメリット、「低騒音STOL実験機「飛鳥」の記事もここに。

 第4章は「SPECIAL AIRLIFTER」としてAn−124や747LCF、IL−76の紹介、最後の最後は「航空機の多発エンジンを考える」でしめています。

 

 今までに存在したであろう戦後の4発JET機は紹介していると思います。さすがに第2次大戦中のドイツ試作機〔例えばAr234C−1やJu287など〕は載っていませんがたいした問題ではありません。

 民間・軍用を上手くまとめてあり各種記事も細かくもあり判りやすくて良かったです、写真も綺麗なものを選んでありますし大型機好きには良い1冊だと思います〔各機体について細かく知りたい場合は各々別の本を見れば良いと思います〕。

 パラパラと見ているだけでも飛行機好きには楽しいです。

 良い本でした。

「日本俗信辞典植物編」鈴木棠三著を読み終わった

  「日本俗信辞典植物編」鈴木棠三著/角川ソフィア文庫を読み終わりましたので感想を書きたいと思います。

  「日本俗信辞典動物編」の姉妹編であります。

 植物にまつわる俗信を集めた1冊であります。取り上げられた植物は何と283項目、集めに集めたものです〔上下二段組み536頁です〕。

 俗信で多いのは「○○を庭に植えてはいけない」というのが意外に多いこと、この本に書いてあることを全部信じたら庭に植える木が無くなってしまいそう〔もちろん地域によって禁止されている植物は違います〕。

 気候に関する俗信も多いですね、○○が早く咲いたら雪が多いなどなど、長年の経験からでしょうか?。

 植物と言うことで医療に関する事も多いです。何故か多いのが「イボ」の治療法、昔の人はそんなにイボに悩んだのか?〔淋病も多い、抗生物質も無い時代の俗信ですからね、淋病は多いのに梅毒は出てこない〕。

 動物編と同じですがとにかくよく集めたモノです、最初から順番に読むより適当にページを開いて読むとか気になった植物の名前を調べてみるのが良いかと思います。

 頑張って読む価値ありだと私は思います。