「世界の艦船増刊傑作軍艦アーカイブ〔17〕ドイツ戦艦「ビスマルク」級」を買ってきた

世界の艦船2023年9月号増刊傑作軍艦アーカイブ〔17〕ドイツ戦艦「ビスマルク」級」を買ってきたので感想を書きながら内容を紹介したいと思います。

 傑作軍艦シリーズの17冊目にして初めて日米英以外の軍艦の登場です。ナチスドイツの戦艦ビスマルク級の2隻「ビスマルク」と「ティルピッツ」〔この本では「ティルピッツ」となっていますが本項では「テルピッツ」と標記します〕です。

 表紙はビスマルクの艦橋構造物のクローズアップですが、もうちょっと良い写真があったかと・・・。

 巻頭カラーは「カラー写真とイラストで見るビスマルク級」から始まります。当時のドイツではチラホラとカラー写真が普及しだしていたのでカラー写真も残っています。

 続いて「700分の1スケール洋上模型で見るドイツ戦艦ビスマルクとテルピッツ」、アオシマとピットロード製品の作例。

 モノクロ写真はビスマルクから紹介、細部写真が多数載っているのはありがたいです、ドイツ軍艦の細部写真はなかなか見られませんからね。テルピッツはノルウェーに引きこもっていた頃の写真が多数。

 「1/700洋上艦隊テルピッツを作る」宇田川大造、ピットロード製品で紹介。

 「ドイツ海軍の迷彩とビスマルク級」白石光、当時の迷彩について。

 「掲載軍艦キット紹介〜ドイツ戦艦ビスマルク級〜」、1ページにまとめてあります。

 「徹底分析ビスマルク級」は「計画経緯」「船体/防御/機関」「兵装」「バトル・ヒストリー」に分けて詳しく解説、大変詳しくて読みがいがあります。

 「ビスマルク級の搭載機と航空兵装」白石光、搭載機のお話。

 「新戦艦比較論ビスマルク級vs.列強新戦艦」小高正稔、各国の戦艦とビスマルク級が戦ったらどうなる?という考察。日米の新型戦艦の大和級アイオワ級にはビスマルク級は勝てないという考察は正しいと思います。

 「ビスマルク級と列強大型艦の水中防御を比較する」寺西英之、渋い記事。

 「WWⅡドイツ艦艇の溶接技術」寺西英之、エムデン級から始まる艦艇溶接技術を詳しく解説、こちらも渋い記事。

 「ビスマルク級のルーツドイツ戦艦バイエルン級」宮永英将、第一次大戦の戦艦について。

 「ビスマルク級戦艦艦名由来人物伝」、最後の1ページ。

 

 と言うことでドイツ戦艦ビスマルク級の本ですが本文の読み応えがある本でした。

 傑作軍艦アーカイブシリーズも大型艦のネタがそろそろ無くなってきましたね、アメリカのエセックス級なんかはすぐに思い立ちますが、それとも小型艦に移って日本の特型駆逐艦アメリカのガトー級潜水艦に移行していくか戦後の艦艇、例えば原子力空母エンタープライズを特集するか・・・楽しみにしておきましょう。

 次の世界の艦船増刊は英空母クイーン・エリザベス級だそうです。