あべのハルカス美術館「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」を見てきた

 「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」あべのハルカス美術館を昨日〔3月2日〕見に行ってきました。

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 凄かったです、とにかく凄かったです。

 凄いを通り過ぎて怖いぐらいでしたね。

 変な汗が出るぐらいの超絶技巧の数々でした。

 最初に展示されているのが現代の作家・前原冬樹さんの作品「皿に秋刀魚」、これが一つの木から削り出したと聞いた時点で怖いです。遠くから見ると食べ終わって頭と骨になった秋刀魚が白いお皿に乗っている用にしか見られません。予告の時点で写真は見ていたのですがお皿と秋刀魚は外れるものと思っていました。秋刀魚と皿の間をどうやってくり抜いて塗装したかと考えると・・・人間って凄い。

 明治工芸の多くは京都清水三年坂美術館所蔵作品が多いです。

 自在は「なんでも鑑定団」で時々出てきますが実物を見るのは初めて、これが関節ごとにちゃんと動くんですよね、自分の手で動かしてみたいという欲求に駆られます。伊勢海老に鳥に蛇と色々あります。

 安藤緑山さんの象牙作品も凄い。「パイナップル、バナナ」は本当に本物そっくり、パイナップルが小さいので本物じゃないと判るレベル、彫刻も凄いが塗装も凄い。それより凄いのが「葡萄」、葡萄一房を彫刻してあるのですが葡萄独特の「つや」と粉を吹いたような表面の表現、たまに常温で置いておいた葡萄と変えても判らないのでは?と思うぐらいです。

 刺繍絵画も凄い。遠くから見ると絵にしか見えない、近づくと刺繍と判ります。「瀑布図刺繍額」が個人的には一番良かった。

 現代作家も負けていないレベルです。前原冬樹さんの「有刺鉄線」も木に見えません。錆びた有刺鉄線にしか見えません、こんなに細く折らずにどうやって彫り上げたんでしょう?集中力にも驚きます。

 臼井良平さんのガラス作品も凄い、ペットボトルやビニール袋に入った水・・・これも本物にしか見えない、発想も凄い。

 鈴木翔太さんの「綿毛蒲公英」も良かった。

 どれをとっても凄いというのが正しい感想ですね。

 記念に図録を買って帰ろうかと思ったのですが精度のよく判るアップ写真が少なかったので今回は買いませんでした〔次にあべのハルカス美術館に行ったときに買うかも〕。

 行って良かった。

 

 ちなみに、すぐ近くにある大阪市立美術館ではフェルメール展を開催していますので2つの展覧会をセットで見られことをお薦めします。

https://www.osaka-art-museum.jp/sp_evt/vermeer