「変わりダネ軍艦奮闘記」塩山策一ほか/潮書房光人社を読み終わりました。
日本海軍の縁の下の力持ち艦艇に関係した人達の手記〔雑誌「丸」に掲載〕を一冊にまとめた本であります。
この本が出たときに、ある書評に「艦これが流行らなかったら、こんな本が出ることは無かったでしょう」と書いてあって思わず納得したものです。
さて本文で取り上げられた海軍の船は多種多様〔一部は陸軍の船も〕です。
主なものをあげていきましょう。
・工作艦「明石」
・標的艦「矢風」
・測量艦「筑紫」
・標的艦「大浜」
・特務艦「宗谷」
・捕鯨工船「図南丸」
・特設巡洋艦「愛国丸」「報国丸」
・特設母艦「日進」
・水雷艇「鳩」
他にも駆潜艇や魚雷艇、病院船、砲艦〔砲艦の記事は珍しい〕、特設艦艇〔悲惨な戦い多し〕、鉄筋コンクリート船等々、陸軍からは「神州丸」「大発」が取り上げられています。
ほとんどが実際に船に乗り込まれた人達によって書かれた手記であります、魚雷艇や神州丸は開発に携わった人達の手記です。
輸送艦艇護衛や敵の洋上監視に当たった艦艇の戦いは悲惨なことが多いですが、これが第二次大戦の実態ですからね・・・兵站や情報収集は本当に大切です。
書かれた人のほとんどは文筆のプロの無い方なので決して上手い文章では無いですが実際に戦場にいた人達の文章ですから重みが違います。
ほとんどが艦これにも登場しない船達の実際の戦いを知れる本となっています。
〔マニア向けですけどね〕
おまけ・そう言えば艦これには海防艦が登場しているけど水雷艇や特設巡洋艦って出てきてませんよね。日本の有名艦がほとんど出尽くした現在〔大型艦で出てないのは信濃と護衛空母数隻ぐらい〕には丁度良いアイテムかもしれのせんね。上手い設定をしてやれば使える船になるかも・・・。