「日本陸軍の船艇」奥本剛

日本陸軍の船艇‐上陸用、輸送用、護衛用、攻撃用各船艇から特殊船まで」奥本剛/大日本絵画

日本陸軍が保有した船艇の解説本であり「日本陸軍航空母艦‐舟艇母船から護衛空母」の続篇。

元々、日本陸軍が船艇を所有した理由は上陸作戦や輸送作戦のためであったし、小型の船艇〔各種小型上陸艇・・・大発等〕でありました。

その小型艇を運ぶために陸軍は特殊船と呼ばれる大型船を作るようになり、各種輸送のために潜水艦〔○ゆ〕まで作り、戦局悪化に伴い特攻的攻撃艇まで作りました。その全貌〔「日本陸軍航空母艦」に載ってる船艇を除く〕をまとめた艦船マニアにはありがたい本。

中国河川でよく使われた装甲艇や高速艇、戦争末期に作られた大護衛艇・小護衛艇等々見たことのない写真や図面が満載です・・・よくぞここまで調べたという感あり。作者は現役のフェリーの船長と言うこともあって船の知識はしっかり身につけた人なので安心して読めます〔税抜き3600円と少しお高いですが、このような本が出版されること自体がありがたい限り〕

 

追記・陸軍潜水艦「○ゆ」については「決戦兵器○ゆ陸軍潜水艦‐陸軍潜航輸送艇○ゆの記録」土井全二郎/光人社が詳しい