「建築知識2023年2月号特集平安から令和時代まで作家の住まいと暮らし詳細絵巻」を買ってきた

「建築知識2023年2月号特集平安から令和時代まで作家の住まいと暮らし詳細絵巻」を買ってきたので感想を書きたいと思います。

 「建築知識」という雑誌の存在はかなり前より知っていましたが買ったのは今回が初めてです。買った決め手はやっぱり特集の「作家の住まいと暮らしの詳細絵巻」です。ビブリオマニアとしては作家がどんな場所で作品を書いてきたのかは大変気になります。

 最初に「執筆空間の変遷」として書斎の変化、そして「文学発展の系譜」「読み書きに用いる家具・道具」が解説されています。

 この後から本題の作家別の書斎の紹介となっています。最初は紫式部そして鴨長明本居宣長の書斎、ここまでが江戸時代までの作家の執筆場所の紹介です。

 近代は幸田露伴にはじまり島崎藤村まで、長生きした作家さんは立派な家と書斎ですね、早世した樋口一葉は二軒長屋での執筆です。

 近代は江戸川乱歩から志賀直哉まで、そして多くの作家が執筆した本郷菊ホテルが紹介されています。江戸川乱歩の書庫を兼ねた土蔵付きの家って良いですね、蔵書1万5000冊というのが羨ましい。本が多く置ける家が多いのもさすが作家です。

 現代は甘糟りり子からあさのあつこまでの5人と少なめ、今の作家さんの書斎や住んでいる家をもっと知りたいですね。

 さすが建築の専門雑誌で家の図面に寸法が付いています〔単位はもちろんmmであります、エンジニアの端くれの私にはなじみやすいです〕。イラストも綺麗で落ち着いた色合いで大変見やすくなっています。

 建築の専門雑誌ですが判りやすくて良い本でした。