「ボストン美術館の至宝展」神戸市立博物館を見に行った

 「ボストンの至宝展」神戸市立博物館に昨日、行ってきました。

 

 この特別展が終わると2018年2月5日から休館してリニューアル工事に入ります〔再開は2019年11月からです・・・寂しいな、ここは行きやすくて好きだったんだけど〕。

 さて展覧会の内容は古代エジプト美術から現代美術までと様々です、広く薄く代表的な作品が来ています。

 中国美術の陳容「九龍図巻」の龍は圧巻、一つ一つの龍の絵はそれほど大きくないのですが龍の眼つきが良いです、全体を見れば10mある大作です。

 日本美術の目玉は英一蝶の「月夜風俗図屏風」と「涅槃図」・・・「涅槃図」の穏やかなお釈迦様の姿と悲しむ周りの人達や動物達の姿の対比、特に嘆き悲しむ人の顔の表情と動物達の悲しみを表す行動、白象が小さな子供のようにひっくり返ってバタバタする様子は良いです。曾我蕭白の「風仙図屏風」も素晴らしい、風の表現が格好良いです。

 ヨーロッパ美術の目玉は日本で2枚揃って公開されるゴッホの「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」と「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」ですが私の気に入ったのはモネの作品「くぼ地のヒナゲシ畑、ジヴェルニー近郊」ちょっとした花が咲いている風景なのですがモネの描き方だと素晴らしい、「ルーアン大聖堂、正面」も良かったです。

 アメリカ美術も充実、オキーフの「グレー上のカラー・リリー」が綺麗でした。

 

 いろいろな種類の芸術品が楽しめる「ボストン博物館」のカタログのような展覧会でした、11月末までのフリーパスがあるので、もう一回見に行っても良いかなと思っております。

「MILITARY CLASSICS2017年秋号特集甲型海防艦/コルスン=チェルカッスイ包囲戦」を読んで

「MILITARY CLASSICS2017年秋号特集甲型海防艦/コルスン=チェルカッスイ包囲戦」イカロス出版を読んだので感想を〔買ってからしばらく時間がたちましたが〕

 第1特集は「甲型海防艦」、日本海軍の縁の下の力持ち的存在です。「艦これ」のおかげもあって、この手の小型艦にも陽が当たるようになったきました。

 海防艦の資料といえば

「丸スペシャル1979年6月号〔28〕海防艦

世界の艦船1983年4月号特集・日本海軍の海防艦」〔この特集は非常に内容が濃く択捉型・第2号型正面線図や海防艇についての記事など載っています・・・今の「世界の艦船」もこのぐらい内容が濃いと嬉しいのですが〕

世界の艦船1996年2月号増刊日本海護衛艦艇史」

などがありますが3冊とも20世紀発売の本なので入手が大変です〔日本海護衛艦艇史は新装版が11月に出るらしいですが「世界の艦船」恒例のカタログ的なものになると思われます〕

 最近で言えば

日本海軍小艦艇ビジュアルガイド〔2〕護衛艦艇編」岩重多四郎/大日本絵画がありますが、この本はモデラーのための本なので実際の艦に関する説明よりも「模型をどう作るか」が中心です〔模型にすると立体的に見られて艦全体が判り易いですが〕

 そこで、今回の「甲型海防艦」特集、大変良い資料であります。

 カラー図、CG図解、各艦細部・武装の解説、整備計画、建造経緯、各型の相違点、運用法と艦隊編成、戦術・戦法、血戦譜、全艦艦歴、「海防艦長になってみよう」、こがしゅうとの「まけた側の良兵器集」占守型海防艦編、他国の護衛艦艇との比較、建造コストまで載っていて至れり尽くせりとなっております。あえて難点を言うとすれば実艦の写真が少ないことぐらいでしょうか・・・そんなことを補って余りある内容です、海防艦に興味がある人なら読みたい一冊です。

 「コルスン=チェルカッスイ包囲戦」は独ソ戦の一場面ですね。

 「この一艦」のフィンランド海防戦艦イルマリネン、「蒼天緑」の陸軍空母「あきつ丸」、「栄光なき敗者の栄光」のベトナム独立と残留日本兵、「歴史的兵器小解説」のTACAM T-60、筑摩型巡洋戦艦、カーチス・ライトCW-21デーモンの記事も良いです〔倍ぐらいのページ数があればもっと良い〕。

 

 読み応えがり資料的価値の高い一冊でした。

「美術館×植物!? アートで植物採集」西宮市大谷記念美術館に行ってきた

「美術館×植物!? アートで植物採集」西宮市大谷記念美術館に行ってきました。

美術館×植物!? アートで植物採集|西宮市大谷記念美術館

 植物をモチーフにした日本画・洋画・陶芸を集めた展覧会です。

 チケットを買うと絵葉書入れ風な物をもらえます。ここに会場のあちらこちらに置いてある作品の写真を印刷したカードを入れていきながら回るという変わったスタイルになっております〔入場料500円のみで10種類以上のカードが貰えます・・・カードの裏に解説付き〕

 最初のコーナーにある陶芸が凄いです。杉浦康益さんの「コブシの木」、そして河野通紀さんの「朽ちゆくヒマワリ」・・・「朽ちゆくヒマワリ」は枯れて乾燥したヒマワリがモチーフ、種が一粒一粒取り外しができるようになっているという凝りようです。陶器でこれだけ作れるというのも驚きです。

 日本画では菱田春草さんの「秋林遊鹿」の紅葉と鹿の配置が素晴らしかったです。

 洋画では川村悦子さんの「ありふれた風景」2作品が綺麗でしたね。

 

 大きな展覧会ではなく小さな展覧会ですが入場料の割にいろいろな作品が見られました。作品リストが無いのが気になりました〔図録もありません〕。

「大エルミタージュ美術館展」兵庫県立美術館に行ってきた

「大エルミタージュ美術館展‐オールドマスター西洋絵画の巨匠たち」兵庫県立美術館に行ってまいりました。

 16世紀から18世紀に描かれた西洋絵画、「絵に描いたような西洋絵画」を中心に展示した展覧会であります。

 展示は国別〔地域別〕に展示されています。

 会場に入って最初に展示してあるのが巨大な「戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世の肖像」ウィギリウス・エリクセン作〔220.5×150cm〕です。圧倒的な迫力であります。

 第1章は「イタリア:ルネサンスからバロックへ」・・・当時の文化の中心地の一つですからね。宗教や神話が題材にされた作品が多いです。風景画にも良いものが多数。

 第2章は「オランダ:市民絵画の黄金時代」・・・17世紀に市民階級が金持ちになったオランダでは肖像画・風俗画・風景画・静物画が多くなります。ヘラルト・フォン・ホントホルストの「陽気なヴァイオリン弾き」「陽気なリュート弾き」に描かれいる人物の笑顔が良いです。レンブラントが描く「運命を悟るハマン」の暗い表情も魅力があります。

 第3章は「フランドル:バロック的豊穣の時代」・・・今のベルギーにあたる地域です。有名なフランス・スネイデルスの「鳥のコンサート」はここに展示されています、他のフランドル絵画にも共通ですが非常に描きこみがされています〔鳥のコンサートなのに真ん中にコウモリがいるのはわざとなのかどうか・・・〕。

 第4章は「スペイン:神と聖人の世紀」・・・対抗宗教改革を積極的に進めていたスペインでは宗教画が多いですね。聖書が題材のもが殆どです。

 第5章は「フランス:古典主義的バロックからロココへ」・・・宗教画もあれば世俗画・風景画もあるのがフランスです。ジャン=バティスト・サンテールの「ヴェールをまとう若い女性」の暗い雰囲気が魅力的です。フラゴナールとマルグリッド・ジェラールによる「盗まれた接吻」のドレスのスカートの描写も素晴らしいです。

 第6章は「ドイツ・イギリス:美術大国の狭間で」・・・クラーナハの「林檎の樹の下の聖母子」はここに展示されています。

 とにかく古典的な西洋油絵を「たらふく」を観られる展覧会です。

 

 特別展は美術館の3階で開催されていますが1階の「県美プレミアム」では青木千絵展「漆黒の身体‐美術の中のかたち‐手で見る造形」が小さく開催されていました。

 

www.artm.pref.hyogo.jp

 珍しい漆塗りによる現代彫刻であります。会場で手袋を借りれば実際に触れます〔私は触りませんでしたけど〕。漆の中の土台は木と思っていたら発泡スチロールだそうで・・・意外でした。今日はボランティアの解説の方がおられて丁寧に解説してもらえました・・・たまには良いかも。

 

 今日はあいにくの雨でしたが空いてて見やすかったです〔「怖い絵展」は混んでて見づらかったです〕、離れて見て全体を見て近寄って細かく見て色々できるので空いてる方が良いですね〔美術館は困るでしょうけど〕・・・雨をついて見に行って良かったです。

 

 10月になって展覧会シーズン開幕ですね。行きたい展覧会がいくつもあります。

 気候が良くなってきたので楽しみであります。

 良い展覧会に行ったら、またここに書きたいです。

「昭和40年男10月号特集俺たち、クルマが好きだ。」を買って

「昭和40年男10月号特集俺たち、クルマが好きだ。」を買ってきましたので感想を書きます。

 第1特集は「俺たち、クルマが好きだ。」です。

 この世代は「スーパーカー・ブーム」世代ですから、車好きが多いです。

 ちなみに私もその世代なのですが昔からミリタリー・オタクだったので車より艦船・航空機を追いかけておりました〔飛行機はともかく当時、艦船マニアなんてほとんどいなかったな・・・今は「艦これ」のおかげで艦船ファンが増えてうれしい限りです、「艦これ」がなかったら今頃、絶滅危惧種でしたからね〕。

 最初は、やっぱり「カウンタック」ですね・・・お約束です。

 ロータス・ヨーロッパにミニ・クーパー〔これはスーパーカーじゃないですね〕、スーパーセブン等々。私はポルシェ911が好きだったかな・・・。

 車に関する映画や音楽、そして「間違えだらけのクルマ選び」の記事もあります。

 

 第2特集は「昭和51年」。

 MiG-25戦闘機が函館空港に亡命した年ですね。

 「アントニオ猪木対アクラム・ペールマン」・・・パキスタンで組まれた異種格闘技戦の一戦という認識でしたがとんでもない試合だったんですね。猪木がパキスタンの英雄ペールワンの目をえぐり腕を脱臼させることでパキスタンのプロレスを終わらせてしまったという大事件だったとは・・・〔この雑誌は本当にプロレスの記事が好きですね、良いことです〕。

 「ヤマト運輸が宅急便を開始」・・・この年から日本の流通革命が始まったのですね。

 「アメリカフットボール人気が高まる」・・・本当に謎のブームでした。

 「コンコルド就航開始」・・・「怪鳥コンコルド」ですね、速いけど五月蝿いし燃費は悪いし、というわけで大失敗になってしまいました。今は効率優先ですからね。

 「後楽園球場が人工芝へ張り替え」・・・ボールのバウンドが違います。

 「NECが『μCOMトレーニングキットTK-80』を発売」・・・私のファーストコンピューターですね。もちろん自分の家にあったわけじゃなく親戚の工学部電子工学科のお兄ちゃんが持ってましたね、お正月に触らせてもらったのが最初です。厳密に言うとTK-80じゃなくて追加基盤が乗ったTK-80BS LEVEL2でしたね。今みたいにケースがなくて基盤がむき出しという荒っぽい作りでした・・・でも子供心に「すごい機械だ」と思ったものです。数年後、親戚がシャープのマイコンを新しく買ったので、この機械をお古でもらったのですが使いこなすのは難しくて、そのうち故障してしまいました。

 当時のコンピューターはBASICで記憶媒体がカセットテープ、プログラムは雑誌に載っているのを手打ちでしたからね・・・時代は進みましたよね、こんな時からコンピューターを触っているのにコンピューターは苦手なんですよね〔涙〕。

 2ページの記事についてこんなに書いてしまった。

 

 連載はいつもと同じ調子です。新連載で「デジタルゲームとの遭遇」が開始、初回は「FLクレーイジークライミング」です。

「世界の艦船9月号増刊傑作軍艦アーカイブ〔4〕米戦艦「アイオワ」級」を買ってきた

世界の艦船9月号増刊傑作軍艦アーカイブ〔4〕米戦艦「アイオワ」級」海人社を金曜日に買ってきました。

 世界の艦船増刊で「アイオワ級」といえば1984年8月号増刊「よみがえる戦艦‐注目の米アイオワ級4隻を追って」がありますが何しろ33年前の本ですし、レーガン政権になってトマホーク・キャリアーとして復帰する前後の本です。

 後はイカロス出版から「世界の名鑑・アイオワ級」が出ていましたが今は絶版となっております・・・私も出たことに気づかずに気づいたときには絶版となっていて持っておりません。

 ということですから貴重な出版ですね。

 さて本の内容の紹介です。

 巻頭はカラー写真、戦中の写真からトマホーク・キャリアー時代の写真が掲載されてますが、やっぱりトマホーク・キャリアー時代が多いのは仕方ありません。カラーページには1/700模型のミズーリとカラー側面図。カラー側面図に迷彩塗装例が無いのは残念。

 モノクロ写真は「アイオワ」「ニュー・ジャージー」「ミズーリ」「ウィスコンシン」各1隻ずつ取り上げられています。特集本なのでディテールの写真もあちこちに、こちらもトマホーク・キャリアー時代の写真が多いです。

 本文の最初はタミヤ1/700ミズーリの作例、艦船模型雑誌に出ているような超絶テクニック作品ではありません〔他のアイオワ級のキット紹介もあり〕。

 その後に「開発計画と運用構想」「船体」「兵装」「機関」「装甲と防御構造」「航跡〔歴史ですね〕」「航空兵装と搭載機」最後に新造時「アイオワ」とトマホーク・キャリアー時代「ニュー・ジャージー」の折り込み図面が入っています。本文は大変詳しく読み応えがあります。

 他に日本語の資料本も少ないので「アイオワ級」に興味がある方は本屋で内容を確認した上で購入されるのも良いかと思います。

「怖い絵展」兵庫県立美術館を見に行った

 「怖い絵展」兵庫県立美術館を8月10日に見に行ってきたので感想を書いておきます。

www.artm.pref.hyogo.jp

 お盆休み最初の祝日だったので大変混雑していました。この美術館で切符を買う行列があれほど長かったのは初めてです〔私は友の会に入っていて年間パスを持っているので並ばずに入りました〕。

 中も大盛況でありました。

 この展覧会は中野京子さん著「怖い絵」シリーズが刊行されて10年を記念して開催されています。

 「怖い絵」といってもいろいろありまして一見しただけで「怖い絵」もあれば描かれた背景を聞いて初めて怖いと感じる絵もあります。今回の展覧会では「一見して怖い絵」例えば浮世絵の「残酷画」や「地獄絵」みたいな作品は少ないですね。「怖い」というより「おどろおどろしい」「不気味」の方が強い絵が多いと思います。

 この展覧会での「怖い絵」といえば「描かれた背景」などを知ってみると「怖い絵」が多いです。解説がないと何が「怖い」か判らない絵もあります〔音声ガイドを借りれば良かったかな、普段から借りないもので・・・絵の横の簡単な解説じゃ判りにくいかも、家に帰って図録を読んで確認しました〕。

 展示の最初は「神話と聖書」・・・キリスト教や西欧の神話を知ってないと判りづらいかも〔私も詳しくない〕、さすがにセイレーンの伝説は知っているので判りやすい

〔とても綺麗な絵です〕。「ソロモンの判決」は「大岡裁き」の残酷版〔こっちの方が古い〕。

 第2章は「悪魔、地獄、怪物」・・・ビアズリーの「サロメのための挿絵」は興味深い。

 第3章は「異界と幻想」・・・ムンクの「マドンナ」が展示されています。ルドンの「エドガー・ポーに」は不気味。

 第4章は「現実」・・・フイクションよりノンフィクションの方が「怖い」のはお約束、実際に起こったことですから・・・「娼婦」「死刑」「戦争」「殺人」などがテーマ。セザンヌの「殺人」が珍しい。シッカートの「切り裂きジャックの寝室」が展示されている、この作者シッカートは切り裂きジャックの正体として今もっとも有力視されている人ですからね〔P・コーンウェルが私財を投じてDNA鑑定をして犯人説を出しています〕。ムンクの「別離2」「嫉妬」も展示されています。

 第5章は「崇高の風景」・・・「怖い」というより「崇高」感が強い作品が多い。

 第6章は「歴史」・・・この展覧会の最大の見せ場です。この展覧会のポスターに使われているポール・ドラローシュ「レディ・ジェーン・グレイの処刑」はここにあります。1554年ロンドン塔で処刑された若き女王の処刑シーンを描いています。絵がとにかく大きい〔251×302cm〕、描かれている人間が原寸大に近い大きさです、その上緻密に描かれているので凄い迫力です。ギロチンも無い時代のお話なので斧で首を落とそうとする前の状況ですから・・・「怖い絵」ですね。最後のコーナーにこの絵があるのも当然といった感じであります。

 

 色々な知識があればあるほど楽しめる展覧会ですね。再び書きますが音声ガイドを聞きながら見た方が良かったかな?音声ガイドの内容がわからないのでなんとも言えませんが・・・私は家に帰ってから図録で復習しました。

 

 お盆なので駐車場も珍しく並んでましたね。こういう展覧会が盛況というのも珍しいです〔関テレが結構CMを流した影響?それとも中野京子さんの本の人気のせいでしょうか?〕。

 もう一回空いているときに見に行けたらいいかも・・・図録で予習もできたことだし・・・。行けるかどうかはわからないけど、いろいろ行きたいところがありますからね。