兵庫県立美術館「印象派からその先へ‐世界に誇る吉野石膏コレクション」を見に行ってきました〔6月15日〕。
印象派以降の美術品を多くコレクションし山形美術館に委託された吉野石膏コレクションから選ばれた作品を公開する展覧会です。
印象派以降のフランス近代絵画の有名作家の作品が一通り揃っています。
展示は「印象派、誕生」「フォーヴから抽象へ」「エコール・ド・パリ」の3つの展示コーナーに分けられています。それでは各パートごとに印象的だった作品と感想を書いていきましょう。
第1章は「印象派、誕生〜革新へと向かう絵画〜」・・・最初にコローの「牧場の休息地、農婦と三頭の雄牛」が展示されています。
モネの「サン=ジェルマンの森の中で」が美しいです、森林の中で奥に続いている道が描かれているだけなんですけど良いんです。「テムズ河のチャリング・クロス橋」も良いです。ルノワールも7点、展示されています。
ドガの「踊り子たち(ピンクと緑)」もドガらしい作品〔他に書きようが無い〕。
ゴッホの「雪原で薪を運ぶ人々」、暗い絵の片隅に描かれた真っ赤な太陽が印象的、若いときから太陽にポイントを置いていたのがよく判ります。
他にもミレー、クールベ、マネ、ブータン、シスレー、カサット、ピサロ、セザンヌと有名な印象派とその時代の画家の作品が一通り揃っています。
第2章は「フォーヴから抽象へ〜モダン・アートの諸相〜」・・・最初にルオーの「法官たち」が展示されています。印象派の後で見ると絵画の世界がいかに変わったかよく判ります。
ピカソの「フォンテーヌブローの風景」は新古典主義時代の作品ですが個人的には好きな作品。
他にもボナール、マティス、マルケ等々こちらも有名どころの作品が揃っています。
第3章は「エコール・ド・パリ〜前衛と伝統のはざまで〜」・・・最初にユトリロの「モンマルトルのミュレ通り」、エコール・ド・パリと言えばユトリロが代表選手になりますか、落ち着いて良い感じです。ローランサンもキスリングもあります。
シャガールの「パイプを持つ男」がなんとも言えない不気味な感じです。他の展示してある作品〔他9作品展示、一番多い〕と空気が違います。
全72点あり、それも有名作家の作品ばかりの展覧会です。超有名作品があるわけではないですが良い作品揃いです、さすがのコレクションでした。見応えありです。