「没後50年藤田嗣治本のしごと/西宮市立大谷美術館」を見に行ってきた

「没後50年藤田嗣治本のしごと‐文字を装おう絵の仕事」西宮市立大谷美術館に2月3日に行ってきました。

 

没後50年 藤田嗣治 本のしごと -文字を装う絵の世界-

 

 今年初の展覧会見学であります。

 大変、内容の濃い展覧会でした。

 序章「絵と言葉の前奏曲」では藤田嗣治が1905-06に送った絵葉書の数々、ちょっとした絵なんですが素晴らしいです。

 第1章「パリでの出版」・・・ドイツ人詩人ジャック・ブランドジョン=オッフェンバックの詩集に挿絵を描いた「エロスの愉しみ」が素敵です〔カラー彩色〕。「日本昔噺」「朝日の中の黒鳥」「お梅が三度目の春」などの日本がテーマの本の挿絵が絶妙な洋風と日本風のミックスも良いです。

 第2章「日本での本に関わる仕事と様々な制作」・・・戦前・戦中・戦後しばらくの間、日本にいた頃の作品が展示されています。パリや海外がテーマの挿絵が多いです、横光利一旅愁」の新聞連載の挿絵も嗣治であります。戦前の「婦人ノ友」では1935年1〜12月号までの表紙をパリの風景で飾っています。

 戦中は他の画家と同じように戦争関係の作品の仕事をしています。戦後には再び多くの女性向け雑誌の表紙を飾っています。

 1949年フランク・シャーマンに宛てた多くの絵手紙が展示されていて、とてもおしゃれな絵手紙になっています。

 第3章「戦後フランスでの出版」・・・再びパリに戻った嗣治の仕事が展示されています。子供の絵が多くなっています。「海龍」の歌舞伎の絵がシャープで格好いい。

 第4章「藤田嗣治と猫」・・・嗣治と言えば「猫」であります。「猫の本」という限定版も出版されました。

 上にかいた以外に絵画・陶器・オブジェなども展示されています。

 

 展示作品数も多く入場料も大人800円とお安くなっております。これだけ多くの良い作品が見られたので大満足です。

 図録が表紙が2種類あって混乱、多分中身は同じと思われます・・・パラパラの中身を比べたのですが違いはわかりませんでしたのでクリーム色の表紙の方〔両方とも税込み2970円〕を購入しました。

 

 さて次はどこに行こうかな・・・。