「大エルミタージュ美術館展」兵庫県立美術館に行ってきた

「大エルミタージュ美術館展‐オールドマスター西洋絵画の巨匠たち」兵庫県立美術館に行ってまいりました。

 16世紀から18世紀に描かれた西洋絵画、「絵に描いたような西洋絵画」を中心に展示した展覧会であります。

 展示は国別〔地域別〕に展示されています。

 会場に入って最初に展示してあるのが巨大な「戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世の肖像」ウィギリウス・エリクセン作〔220.5×150cm〕です。圧倒的な迫力であります。

 第1章は「イタリア:ルネサンスからバロックへ」・・・当時の文化の中心地の一つですからね。宗教や神話が題材にされた作品が多いです。風景画にも良いものが多数。

 第2章は「オランダ:市民絵画の黄金時代」・・・17世紀に市民階級が金持ちになったオランダでは肖像画・風俗画・風景画・静物画が多くなります。ヘラルト・フォン・ホントホルストの「陽気なヴァイオリン弾き」「陽気なリュート弾き」に描かれいる人物の笑顔が良いです。レンブラントが描く「運命を悟るハマン」の暗い表情も魅力があります。

 第3章は「フランドル:バロック的豊穣の時代」・・・今のベルギーにあたる地域です。有名なフランス・スネイデルスの「鳥のコンサート」はここに展示されています、他のフランドル絵画にも共通ですが非常に描きこみがされています〔鳥のコンサートなのに真ん中にコウモリがいるのはわざとなのかどうか・・・〕。

 第4章は「スペイン:神と聖人の世紀」・・・対抗宗教改革を積極的に進めていたスペインでは宗教画が多いですね。聖書が題材のもが殆どです。

 第5章は「フランス:古典主義的バロックからロココへ」・・・宗教画もあれば世俗画・風景画もあるのがフランスです。ジャン=バティスト・サンテールの「ヴェールをまとう若い女性」の暗い雰囲気が魅力的です。フラゴナールとマルグリッド・ジェラールによる「盗まれた接吻」のドレスのスカートの描写も素晴らしいです。

 第6章は「ドイツ・イギリス:美術大国の狭間で」・・・クラーナハの「林檎の樹の下の聖母子」はここに展示されています。

 とにかく古典的な西洋油絵を「たらふく」を観られる展覧会です。

 

 特別展は美術館の3階で開催されていますが1階の「県美プレミアム」では青木千絵展「漆黒の身体‐美術の中のかたち‐手で見る造形」が小さく開催されていました。

 

www.artm.pref.hyogo.jp

 珍しい漆塗りによる現代彫刻であります。会場で手袋を借りれば実際に触れます〔私は触りませんでしたけど〕。漆の中の土台は木と思っていたら発泡スチロールだそうで・・・意外でした。今日はボランティアの解説の方がおられて丁寧に解説してもらえました・・・たまには良いかも。

 

 今日はあいにくの雨でしたが空いてて見やすかったです〔「怖い絵展」は混んでて見づらかったです〕、離れて見て全体を見て近寄って細かく見て色々できるので空いてる方が良いですね〔美術館は困るでしょうけど〕・・・雨をついて見に行って良かったです。

 

 10月になって展覧会シーズン開幕ですね。行きたい展覧会がいくつもあります。

 気候が良くなってきたので楽しみであります。

 良い展覧会に行ったら、またここに書きたいです。