兵庫県立美術館「富野由悠季の世界」に11月3日に行ってきました。
富野由悠季監督の今までの業績が詰まった展覧会です〔以下、敬称略〕。
発表当時が行きたかった展覧会です。何しろファーストガンダムを十代に見た世代ですからね。
当日は午前10時過ぎに到着、チケット売り場は少し並ぶ程度。
〔去年のジブリ展は無茶苦茶混んでいましたが〕
会場は少し混んでおりますが、ゆっくり時間をかければ見られます。
とにかく展示物が多いので気合いを入れて見ないといけません。
展示は作品別になっています。最初は幼少期から大学時代までの作品です。宇宙やロケット、飛行機への関心が高いです、コンベアXF−1のイラストを描いている当たり通です〔XF−1が判らない人は調べてみましょう、試作垂直離着陸機です〕。
続いて虫プロ時代からフリー絵コンテマンの作品。虫プロ時代のお話については宝塚市立手塚治虫記念館主催の富野由悠季・高橋良輔トークショーで聞きました〔このトークショーが面白かったこと〕。
「海のトリトン」「勇者ライディーン」「無敵超人ザンボット3」の後が「機動戦士ガンダム」〔ファースト・ガンダム〕となります。続いて「伝説巨人イデオン」「無敵鋼人ダイターン3」「戦闘メカ ザブングル」「OVERMAN キングゲイナー」「ラ・セーヌの星」「しあわせの王子」「闇夜の時代劇 正体を見る」「聖戦士ダンバイン・シリーズ」「重戦機エルガエム」「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士F91」「∀ガンダム」「ブレンパワード」「ガンダムGのレコンギスタ」となっております。やっぱりガンダム関係のところが混んでおります。
富野由悠季だけでなく安彦良和・大河原邦男・永野護等々の各種原画やキャラ・メカ設定が見られるのも素晴らしい。例えば永野護は若いときにエルガイムのキャラ・メカ設定を任されたのですが、この頃には永野護の絵が完成してるのが判ります〔私の一番好きな兵器としてのロボットはF.S.Sのレッド・ミラージュですから〕。
単純に絵のうまさだけでいったら富野監督は負けるかも知れませんが、アニメはそれだけではないですからね。そして富野監督の設定の細かいこと、設定マニア感が漂ってきます、ここまで決まっているからこそ良い作品が出来るのですね。
ガンダムのところが混んでいるので他の所は人が少ないのでザブングルやエルガイムのコーナーはゆっくり見られます。
ガンダムのメカ設定は大河原邦男なのですがエルメスの基本アイデアは富野監督、他にも幾つかのメカの原案は富野監督・・・なんとなく丸いメカが多いです、これは手塚治虫の影響?。
絵コンテも細かいですよね、こだわりを感じます。
それから若いときの絵より今に近づくほど絵が良くなっています。
細かく見ていくと他にも色々な発見があります。多くの作品は見てますからね。
映像もあちこちで流れています、これを真剣に見ているといつ出られるか判らないレベルです。絵コンテ→原画→実際の作品とたどれる展示もあります。
会場のあちこちで作品の曲が流れているのですが、みんな歌えてしまうのが・・・声を出さないようにと・・・。
とにかく内容が濃い、一回じゃもったいないですね、チャンスがあればもう一回行きたいです〔兵庫県立美術館友の会A会員ですので今年8回ただで特別展に行けます・・・今回を含めて4回使ってますから、後4回ただで行けます・・・ゴッホ展の分はおいておかないと〕。
凄い展覧会です。富野監督自身も監修されているので更に素晴らしいです。
アニメ関係の展覧会で今まで最上位に位置すると思います。
ただ図録が4400円〔税込み〕だったので予算の関係上、今回は購入せず〔出来ず〕・・・その日に新刊3冊、古本4冊買った値段と変わりませんから。今後も行きたい展覧会が目白押しなのでお金のやりくりが大変なのですよ〔嘆き〕
行って良かった。