「世界の艦船2020年10月号増刊アメリカ揚陸艦史」を買ってきましたのでいつものように感想を書きたいと思います。
前の「アメリカ揚陸艦史」が出たのは2007年ですから13年目の新版であります。
それでは内容を書いていきたいと思います。
表紙は最新鋭の強襲揚陸艦トリポリの艦橋周辺の写真です、斜め煙突が採用されていますね。
巻頭カラーは「現代のアメリカ揚陸艦」、遠征用海上基地艦ルイス・B・プラーは独特の形。
モノクロページは「第2次大戦の揚陸艦」と「第2次大戦後の揚陸艦」に分けて解説。各クラスごとに簡単な解説、艦名の一覧〔艦の履歴付き〕、要目表、図面が付いているはいつもの世界の艦船増刊と同じです。
「第2次大戦の揚陸艦」の最初は戦車揚陸艦「LST−1」級、これを1052隻作った時点でアメリカの勝利が確定されたような気がします〔艦名のリストだけで6ページあります〕。LSM−1級も498隻、攻撃輸送艦ハスケル級〔軽荷排水量6874トン〕も117隻造られています・・・驚くべき生産能力です。
「第2次大戦後の揚陸艦」では建造隻数が落ち着いてきますが強襲揚陸艦やドック型輸送揚陸艦など多数建造、世界に冠たるアメリカ海軍の底力を感じます。
折り込み図面はドック型揚陸艦「フォート・マンダン」の側面図と上甲板平面図です。
本文は
「アメリカ水陸両用車輌の歩み」野木恵一
となっています。
この1冊があればアメリカ海軍の揚陸艦の基礎データは十分に判ると思います、細かい事はもっと詳しい本を参照しないといけないのも世界の艦船増刊「○○史」のお約束です〔でも揚陸艦の細かいデータについて書かれた本、特に日本語のモノは少ないです〕。
個人的には新しく登場した遠征用機動ドック艦や遠征用海上基地艦の解説、主要揚陸艦のメカニズムがあれば更によしてだったのですが・・・。
これで「アメリカ○○史」の2巡目終了〔アメリカ補助艦艇史は出た事がないですが〕。戦艦史と巡洋艦史以外は厚くなる一方ですね。とにかくアメリカ海軍は強大ですから〔語彙がない〕。
次はクイーン・エリザベス級空母の就役を記念して「イギリス空母史」でしょうか?〔予想が当たった事はない〕。