「F−14トムキャット細部写真集」を買ってきた

 「艦船模型スペシャル別冊ワールドファイターフォトコレクションシリーズ・F−14トムキャット細部写真集」MODELARTを買ってきました。 

  先日買った「スウェーデンのジェット戦闘機ディテール写真集ドラケン/ビゲングリペン」に続く戦闘機の細部写真集であります。何故だか、この手の本は同じようなテーマの本が続けて出る事がよくあります。

 では内容を見ていきましょう。

 最初にF−14の解説と各型の変遷を図面で紹介。ブロックナンバーごとの相違点が出ているのは貴重です。

 続いてF−14の4面図・・・F−14はD型になって、やっと本当の実力が出せたと言われています。

 「Feel the 14」・・・2003年に厚木基地で撮影された表面アップ大型写真。

 「機体先端から機体前部」・・・アルファプローブやバルカン砲ガス抜きスリット、ピトー管のアップが載っています。

 「機体右側面」・・・ここでの目玉はM−16A1バルカン砲が一番の目玉、他には機首下面センサーやチンポッドなど。

 「機首付近の点検窓」・・・細部写真集ならではの写真、機械好きが見るとワクワクします。

 「前脚」・・艦上機らしい、しっかりした作り。前脚カバーにもバリエーション有り。

 「キャノピー」・・・各型の違いが分かります。

 「F−14Aコクピットパイロット席)」・・・図面あり、むかしのタイプのコクピット

 「MK−GRU−7A射出座席」・・・図面あり。

 「F−14Aコクピット(RIO席)」・・・図面あり。アンチグレアカバーのアップあり。パイロット席より写真が多い。

 「F−14Bコクピット」・・・こちらはあっさり。

 「F−14Dコクピット」・・・グラスコクピット登場。

 「SJU−17NACES射出座席」・・・図面あり。

 「グローブ/オーバーウイングフェアリング」・・・可変翼部分のオーバーウイングフェアリングは独特で面白い。

 「主翼」・・・細かい部分の写真あり。

 「エアインテーク」・・・可変平面インテークの解説あり。

 「主脚」・・・配管からタイヤまで。

 「胴体」・・・胴体下部のミサイルランチャーの細部写真まで。

 「尾部」・・・エアブレーキやアレスティングフックなどの写真。

 「エンジンナセル」・・・こちらもアップの連続。

 「映画に登場したトムキャット」・・・「ファイナルカウントダウン」や「トップガン」に登場した機体のマーキング紹介。

 「エンジン」・・・A型のTF30−P−414A〔このエンジンが問題児で・・・〕とB/D型のF110−GE−400の細部。

 「垂直尾翼」・・・マーキングも楽しみ。

 「ベントラルフィン」・・・NACAインレットの写真も。

 「水平尾翼」・・・付け根も細かく。

 「AIM−54A/Cフェニックス」・・・F−14を象徴する武装、本体と取り付けた状態、そしてマーキングもしっかり。

 「ランチャーパレット」「グローブパイロンとランチャー」・・・こんな所の写真まで。

 「AIM−7スパロー/AIM−9サイドワインダー」・・・ひちらは米軍標準装備の空対空ミサイル。

 「爆弾」・・・主に爆弾ランチャーの写真。

 「TARPS戦術航空偵察ポッドシステム」「AN/AAQ−25LANTIRNポッド」「267ガロン増加タンク」・・・ぶら下げ物と取付パイロンの写真。

 「トムキャットの戦闘記録」・・・メインはシドラ湾上空でのリビア空軍Su−22との戦闘。

 「F−14の塗装とマーキング」・・・所属した部隊の塗装とマーキングが細かく解説されています。

 ここまでで本文説明完了です、とにかく大判カラー写真で細かいところまで撮影されています〔本自体も大判、それなりに重い〕。実際に使っている機体を撮影しているので部分の汚れなどもしっかり判ります〔模型の塗装の参考になります〕。場所によっては「どうして、ここだけ凄く汚れているのだろう」などと考えると面白いですね。

 この本にF−14の開発背景や戦闘記録、技術的解説を求めてはいけません、それは他の本に求めましょう。ひたすらディテールを愛でるための本であります、そして模型作りや絵を描くための資料であります・・・とにかくF−14が好きという人にもお勧めと思います〔私はF−14好きです〕。

 

 F−14は俗に言う戦後第4世代の戦闘機、アメリカだとF−15やF−16、F/A−18と同世代の機体ですね。この中で私が一番好きなのはF−14です。可変翼と重厚な武装はメカ好きの心をくすぐります。

 しかしながら実際のF−14はエンジンの力不足のため不調、エンジンを交換したB/D型から本領発揮となったのですがアメリカ海軍とイラン空軍しか採用されずアメリカ海軍からは2000年代半ばに引退となっています〔イラン空軍のは現役で頑張っています〕。一方、他の3機種は現役でまだ改良型が作られています、F−15もEX型が米空軍から新たに発注され当分は現役に留まりそうです〔自衛隊のも頑張ってる〕。

 F−14好きとしては寂しいですが・・・引退したから余計に好きなのかも知れません。

 

 ではでは・・・