「世界の艦船増刊傑作軍艦アーカイブ〔10〕英巡洋戦艦「フッド」「リパルス」「リナウン」」を買ってきた

 「世界の艦船2020年9月号増刊傑作軍艦アーカイブ〔10〕英巡洋戦艦「フッド」「リパルス」「リナウン」」海人社刊を買ってきましたので内容と感想について書きたいと思います。 

 「傑作軍艦アーカイブ」シリーズも10冊目となりました。今回取り上げられた艦は英国海軍が誇る巡洋戦艦「フッド」「レパルス」「リナウン」の3隻であります。

 〔この本では「レパルス」→「リパルス」、「レナウン」→「リナウン」と表記していますがWikiPedia等では「レパルス」「レナウン」と表記されているので、こちらで書きたいと思います〕。

 表紙は巡洋戦艦「フッド」の前檣楼のアップです、表に見える配管の複雑な事。

 巻頭カラーは「在りし日の艦内を鮮やかに再現!「レパルス」「レナウン」の公式図」から始まります・・・昔の図面は美しいですね・

 「フッド」と「レパルス」のカラー側平面図。

 「700分の1スケール洋上模型で見る第2次隊戦時の「フッド」「レパルス」「レナウン」」宇田川大造

 「日英友好を願って…「レナウン」来日時の記念絵葉書」・・・1922年英ウェールズ公が乗艦されて来日されたときの記念絵葉書。アパレルメーカー「レナウン」はこの時の来航から名前を付けたらしい。

 モノクロ写真は「レナウン」「レパルス」「フッド」の順番にまとめられています。各艦とも建造時から最後まで貴重な写真が多数です。

 本文の最初は「1/700卓上艦隊・英巡洋戦艦「フッド」を作る」宇田川大造・・・タミヤの1/700キットを使った作例。

 「掲載軍艦キット紹介」も付いています。

 「フッド」「レパルス」「レナウン」のプロフィールとして

・「計画経緯‐英巡洋戦艦史を顧みる」新見志郎

・「船体・防御・機関」小高正稔

・「兵装」堤明夫

・「バトル・クライシス」白石光

と4つのパートで詳しく解説されています。私としては「兵装」の解説が好きですね。

 「英巡洋戦艦の迷彩塗装を考える」小林義秀・・・巻頭カラーも迷彩塗装時のが掲載されていれば、なお良かったのですが。

「史上初の巡洋戦艦インヴィンシブルを解剖する高須廣一・・・こちらは世界の艦船1984年12月号の記事の再掲です。

最後に第2次改装後の巡洋戦艦「レパルス」(1936年)と第2次改装後の巡洋戦艦レナウン」(1939年)の彩色図面となっています。 

 

 と編成になっています。フッドもレパルスも有名艦にかかわらず〔両艦とも枢軸国に撃沈された〕日本語の資料がほとんど無かったのでありがたい限りの1冊となっています。

 この3隻はイギリス軍艦らしいイギリス軍艦ですからね。

 

 この「傑作軍艦アーカイブ」も10冊となりました。日本艦→外国艦→日本艦の順番で出ているこのシリーズ、とすれば次は日本艦ですか?

 戦艦で残すところは「大和型」、重巡洋艦は「最上型」と「利根型」となっていますが空母は無し、軽巡洋艦は「夕張」が「平賀デザインの巡洋艦」で取り上げられただけです。私の当たらない予想からすると空母「赤城・加賀」か「特型駆逐艦」「5500トン巡洋艦」ぐらいでしょうか?

 日本艦でも外国艦でも良いので良い本が欲しいです。