「特別展江戸の戯画」を見に行ってきました

大阪市立博物館特別展「江戸の戯画‐鳥羽絵から北斎国芳暁斎まで」を今日、見に行ってきました〔4月30日〕。

 

www.osaka-art-museum.jp

 ゴールデンウィーク中なので朝早く来ましたが混雑しておりました。横にある動物園はチケット売り場に行列が出来ていました〔子供連れは大変だろうな〕。

 第一章「鳥羽絵」・・・いきなり大岡春卜「画本手鑑」から放屁画です〔笑〕、マンガのルーツの一つはここにあるのでは無いかと思うような軽いタッチが良い作品が並んでいます。

 第二章「耳鳥斎」・・・初めて見る作者ですが今回の展覧会最高の収穫であります。なんと力が抜けて緩い絵でしょう、それが素晴らしい。みんな緩いんです「地獄図絵」も「仮名手本忠臣蔵」も「梨園書画」も「あらし小六過去物語〔歌舞伎役者三代目嵐小六追善本〕」も緩い、地獄の閻魔様ですら緩い・・・顔の表情が良い、見てる方の顔が微笑んでしまう絵です。

 いい絵が見られてよ語った。

 第三章「葛飾北斎」・・・世界の北斎です。今回は戯画がテーマなので人物がメイン、北斎漫画も展示されています。

 第四章「国芳」・・・動物画と擬人画、特に「猫」ですね。そして「金魚づくし」が展示されています。

 第五章「滑稽名所」・・・各地の名所で滑稽な事件が起こる絵。転けたり見ずに落ちたり馬が漏らしたり荷物が崩れたり・・・お約束と言えばお約束ですが〔ドリフのコントのご先祖様ですね〕。

 第六章「暁斎」・・・この人は江戸だけじゃなくて明治にも作品を残している人です。明治なると絵のテーマもタッチも変わっていきますね。北斎漫画も良いけど暁斎酔画も味わいがあります。「鳥獣戯画 猫又と狸」の下絵の猫の表情がぎっしり書き込まれていて怖くて素晴らしいです、そして「布袋の蝉取り図」の力の抜けたあっさりとした絵も良いです。

 江戸の戯画が現在のマンガの源流の一つという考え方が出来ると思いました。

 

 展示作品200点を超す見応えのある展覧会でした。

 大阪市立美術館の近所にある「あへのハルカス美術館」で展示されている「ボストン美術館浮世絵名品展鈴木春信」も行われています〔一緒に見てきました〕。

 絵暦が多く展示されています〔解説がないと理解できないぐらいの細かい埋め込みになっています、凝り過ぎの感があるぐらい〕。恋愛と日常の作品が多いですね〔現存が1点しか無い作日も来ています〕。

 セットで見ると良いと思われます。

 今日は江戸の絵画がいっぱい見られて良かったですね。