「動物園の鳥」坂本司
「青空の卵」「仔羊の巣」に続く「引きこもり探偵」シリーズの完結作
引きこもり〔自宅でプログラマーとして生計を立てている〕の鳥井真一と学生時代の友人・坂本司〔こちらは外資系保険会社に勤務〕が事件を解決するのが基本ライン
今回は続出する動物園で見つかる虐待された野良猫事件を解決するお話
事件の推理も面白いのだが、この小説の本筋は引きこもりの鳥井が事件を通じて色々な人と知り合って少しずつ外へと出て行けるようになる物語
この巻では鳥井が引きこもりの原因となった人物登場・・・学生時代以来の対面
さてどうなるかは読んでください、ネタバレになりますから
強烈な現代の流行文化への皮肉が良い
もう一つ書いておきます
坂本司の小説の良いところ・・・仕事に本気を出してベストを尽くすプロフェッショナルに対する尊敬の念が至る所に溢れているところです・・・ちゃんと調べて書かれているところが素晴らしいです
このシリーズはこの巻で完結です・・・まだまだ読みたい気もしますが、もう少し読みたいと思うところで終わるも良いかもしれませんね
だらだら続くのも困りますから