最大の敗者はマスメディア・・・米大統領選が終わってしばらくたって

 米国大統領選が終わってしばらく立ちました。

 しばらく立って色々な事を考えてみました。

  〔以下、敬称一部省略・・・過激な言葉があるかもしれませんがご了承ください〕

 

・最大の敗者はマスメディア

 ほとんどの予想はヒラリー・クリントン勝利の予想。

 唯一、トランプの勝利を予想したのは木村太郎氏だけ、それも去年から予想していたと言うのが凄い・・・他は惨敗ですね。

 負け惜しみのようにトランプ批判を繰り返すばかり・・・これじゃ駄目。

 もうマスメディアは民意を汲み取れなくなりました、信用されてないのでアンケートにもちゃんと答えてもらえません。自分たちが嫌われていることにも気づかないようですね。

 信用されなくなった理由は「マスメディアによる思想の押しつけ」、自分たちに都合が良いことを勝手に「正義」として押しつけてくるのにアメリカ国民はうんざりしてしまったんだろうと思いました。

 「決めつけ」にもうんざりですね・・・「高学歴高収入」の人達が応援するヒラリーVS「低学歴定収入」の人達が応援するトランプという構図の押しつけ・・・実際に大規模調査した結果だと低所得者より中・高所得者層の方がトランプ支持率が高かったそうです。

 行きすぎた「ポリティカル・コレクトネス」への反発も大きいのでしょう・・・アメリカで公共の場ではキリスト教信者以外の人達に配慮して「メリー・クリスマス」という言葉は使わないようにしましょう・・・なんて言われたら熱心なキリスト教徒が多いアメリカでは反感を呼ぶのは当然です〔フランスでは学校にロザリオを着けていくのが禁止されている学校もあるとか・・・来年の選挙で極右政権が出来そうな予感がします〕。

 都市の人達の意見ばかりを汲み取るのも問題・・・今のアメリカ大都市〔ニューヨークやサンフランシスコなど〕はグローバルリズムで「おいしい思いをした人」、これから「おいしい思い」をしたいと思ってる人、その人達のおこぼれを狙ってる人達が多数です、そりゃヒラリーを応援するでしょうね。でもアメリカってある評論家さんが言ってたのですが「アメリカは巨大な田舎」だと・・・。

 日本のマスメディアも酷いですね・・・とにかくトランプ批判・・・日本にとって大事なのは「トランプといかに上手く付き合って日本に利益になるように動かす」じゃないでしょうか?

 日本のマスコミも「マスゴミ」って言われるぐらい信用されてませんからね。

 

ヒラリー・クリントン

 トランプも嫌われていましたがヒラリー・クリントンも嫌われていました。ただトランプには雨が降ろうと槍が降ろうと投票する熱心な支持者がたくさんいましたがヒラリーにはあまりいませんでした。

 トランプには良いか悪いか判りませんが「やりたいこと」がはっきりしてました、でもヒラリーには何がやりたいかよく判りませんでした。「女性初の大統領を目指す」戸のことでしたが大統領になった後が見えなかったような・・・オバマ大統領のように「Change」「Yes,We Can」と言ったキャッチフレーズも浮かんできませんでした。

 もう何十年も政治の世界にいるのにこれといった実績も浮かんできませんし、ひたすら「既得権益を擁護する人の代表」みたいになったのでは支持者は増えません。

 ヒラリー以外の民主党候補がアメリカでは極左とも言える社会主義者サンダース、学費無償化などを訴えたので学生には人気でしたが・・・ヒラリーもサンダースの公約のいくつかを飲み込んでおけば学生達の支持が取り付けられたかもしれませんが・・・トランプを選んだ共和党もあれですがクリントンとサンダースから選ばないといけない民主党も・・・。

 ヒラリーは「メール漏洩事件が敗因」と言っていますが・・・候補討論会の時にも国家秘密をバラしちゃったみたいですし〔アメリカが攻撃を受けてからの対応時間を思わず言ってしまったらしい〕、中国人民解放軍の関連企業からの献金疑惑もあるようです、負けた日も家に帰ってから大暴れして手が付けられなかったとか〔そのせいで記者会見が遅れたという〕・・・トランプの問題点ばかり指摘されましたがヒラリーも・・・。

 

・日本の対応

 日本のマスコミの唯一の勝ち組は上に書いたとおり木村太郎さんのみ・・・他は駄目。

 政治はどうでしょう?

 安倍首相は各国首脳の中で一番早くトランプと会談・・・どうせ会わないといけないんですから早い方が良い。

 去年のうちから外務省に「念のためにトランプについて調べておいて」と言っていたそうで、感が良いというのか運が良いというのか・・・それに対して外務省は「トランプなんて絶対に当選しません」と・・・本当に日本の外務省は使えない。

 そう言えばEUからの英国離脱も周りの反対を押し切ってG7の共同宣言に入れさせたところも用心深いというか・・・長期政権になるという理由がこんな所にも。

 民進党・・・当選したときに「前もってヒラリーに会っていたのにトランプと会ってなかった」と安倍首相を批判しておきながら〔実は選挙幹部と接触済み〕、会ったら会ったで「朝貢外交」と批判・・・本当に批判するだけの簡単なお仕事ですね、民進党の誰かはトランプと接触していたのでしょうか?

 トランプが安倍首相に「長期政権の秘訣を聞きたい」と言っていたそうですが・・・「無能な野党を作る」が正解になってしまいそうです。

 

 この先、世界は行きすぎたグローバリズムポリティカル・コレクトネスに対する反動が出てくるでしょう。

「見世物大博覧会」国立民俗学博物館

 天気が良いので昨日行って参りました・・・大阪万博の跡地に国立民俗学博物館はあります 。
 お天気が良いので万博公園は親子連れやカップル多数、でも「見世物大博覧会」なんか見に来る人はマニア臭が・・・ 。
 入場するといきなり伝説の「人間ポンプ・安田里美」のビデオ・・・生きた金魚を飲み込んで出したり、50円玉と細いチェーンを飲み込んで穴にチェーンを通してはき出したりガソリン飲んで火を噴いたり・・・大昔「万国びっくりショー」という番組で見た記憶があるんだけど今になって見られるとは。 
 女相撲の資料も初めて見た〔存在は知ってた〕・・・明治の初頭からか、江戸時代からあったものだと思ってました。

 生人形も初めて見ました、あんなにそっくりだと気持ち悪い、俗に言う「壁」ですよね・・・生人形を作ってた人が後にマネキンを作るようになったとは知らなかったです。人魚のミイラもありました〔これも初めて見た〕。 
 とにかく珍しいものだらけ・・・でも「うさんくささ」が漂ってる、そこが良いんですけど・・・。

 私が子供の頃に見世物小屋はほとんど無くなってしまいました・・・あっても行かしてもらえなかったでしょうね・・・両親ともそういうのがあんまり好きじゃないですから。

 この展覧会、面白かったです・・・入場料も安いし図録も2000円以下とコストパフォーマンスが良いです。またこういうのをやって欲しいですね。

 

 展覧会についてのHPはこちら↓

特別展「見世物大博覧会」

航空ファン2016年12月号

航空ファン2016年12月号」文林堂

 早いもので2016年も12月号が出る季節になりました。1981年1月号から「航空ファン」を買っているので・・・年を取るはずです。

 特集は「空自第3飛行隊創隊60周年」・・・巻頭にF-2の空撮、1機の尾翼に記念のスペシャルマーキング、最近はデジタル迷彩を取り入れた機体もあるんですね。本文にも2本の記事。

 空自向けF-35初号機のロールアウト・・・何かと不安のある機体ですけど上手く使いこなして戦力にしないとF-4EJ改の寿命は近づいてますからね。

 初公開された北朝鮮の航空ショー・・・微妙に古い機体のオンパレード、MiG-29が主力戦闘機、まだMiG-21が現役・・・An-2輸送機〔複葉〕も現役、この機体はただでさえ小型でレーダーに映りにくいのに金属部品を木製に変えたりしてステルス性能が向上、特殊部隊輸送には使える機体なのです。ヒューズ500Eもフライト、どこから入手したかは不明〔もちろんアメリカは禁輸対象〕。

 本文では「ミャンマー国防博物館と新旧首都の展示機」「飛行機庫図鑑」が貴重。

 リノ・エアレースとレッドブル・エアレースの記事も当然掲載、ヘリコプター事故で亡くなったハンネス・アルヒ選手の追悼記事に涙。

 

 来月号には神戸で公開された飛燕の記事が載るかな〔私は2回見てきました〕

「幸腹グラフィティ〔7〕」川井マコト

幸腹グラフィティ〔7〕」川井マコト芳文社

 遂に完結。

 町子リョウ・森野きりん・椎名さんの3人も遂に大学受験、卒業、別離です。

 離ればなれになりたくない心理が描かれます。

 みんなの志望校は美術系だけど大学は別、みんな合格したいけど別れたくない・・・泣いて笑って食べて〔←食べないとこの作品じゃない〕

 最後はハッピーエンドで嬉しい限り。

 最後の方は食べることから少し離れ気味になったけど少女達の成長物語をコミカルに美味しく描いた作品でした。

 4コマ作品はこのぐらいの巻数で収めるのが良いのかも・・・「サザエさん」時空的に続くのも良いけど綺麗に終わるのが難しいですからね。

 次回作に期待。

丸2016年11月号特集「日本陸軍の空母」

「丸2016年11月号特集日本陸軍の空母」潮書房光人社

 特集が「日本陸軍の空母」という、ちょっと前までなら絶対に特集されないようなテーマです。

 「陸軍の空母」と言えば「日本陸軍と海軍」の不仲の象徴のように取り上げられますが「それは違う」というのが今回の特集のもっとも言いたかった事かと思います〔実際に不仲は不仲ですけど・・・〕。

 「日本陸軍の空母」の源流をたどっていけば揚陸用舟艇母艦、陸軍が多用した大発等の小型揚陸舟艇と揚陸物資を運ぶ船です。それに航空機を積めたら偵察や防空等々に便利だから積みましょう〔当時はヘリが実用化されていませんでしたから〕という進歩の仕方です。現在の強襲揚陸艇に近いコンセプトですね、というより強襲揚陸艦の先祖といってもいいでしょう・・・というのが主旨です。

 その後で「神州丸」「あきつ丸」「熊野丸」「山汐丸」「陸軍空母搭載機」「搭載舟艇」の解説が載っています・・・これが結構貴重・・・本当に詳しいのは大日本絵画から出ている「日本陸軍の空母」なのですが、これは高いです。

 

 巻頭カラーは新しいDDH「かが」の公試、スイス空軍のアクロチーム「パトルイユ・スイス」の空撮、総合火力演習の背面行進射撃などなど。

 本文はいつもの連載でした。

 次号の特集は「日本の偵察機」だそうです。

「世界の傑作機№175フォッケウルフFw200

世界の傑作機№175フォッケウルフFw200」文林堂

 本邦初、日本語によるFw200の本が遂に登場。

 嬉しい限りです。

 巻頭には基本塗装図とバリエーションがカラーで。

 本文の最初は「フォッケウルフ社とFw200の開発」でフォッケウルフ社の歴史が詳しく載っています〔Fw200の開発経緯少なめ〕。

 次に「Fw200コンドル各型」の解説とグラビア。

 「輸送機としてのFw200」「爆撃機、哨戒機としてのFw200」は詳しく、「世界の傑作機」で輸送機が取り上げられることは少ないので貴重。グラビアも見たことがないのが多くて良い。「総統飛行中隊」の記事もあり。

 最後に「機内配置と装備」です。

 第二次大戦のドイツ機の日本語資料は多いのですが、この手の輸送機は滅多に取り上げられないので貴重・・・今後も取り上げて欲しいものです。

 売れないと次が出ないんでしょうけどね・・・。

「大妖怪展‐土偶から妖怪ウォッチまで」あべのハルカス美術館

 昨日〔9月19日〕に行ってまいりました。

 江戸から過去へ、最後に「妖怪ウォッチ」という配置。

 江戸の物語に描かれる妖怪はあんまり怖くない、どちらかと言えば「かわいい」ところが多い。人間世界のパロディーの意味合いも大きいのだろう。「化物婚礼絵巻」が一番良い例だと思います。江戸になると参勤交代等で日本中の情報が江戸に集まり、同時に江戸から発信されていきます・・・地方に留まっていた妖怪情報も一気に流れ出ます〔もちろん印刷の発達や識字率の向上も影響を与えていると思います〕。

 もちろん錦絵に出てくる妖怪変化はおどろおどろしいものが多い。

 逆に「幽霊画」は怖いものが多かった。

 中世以前になると仏教的な影響が大きい・・・やっぱり地獄絵や六道絵ですね。

 「縄文人の不安の造形化」と言うことで土偶が4個展示されています、土偶に関しては色々な説がありますから何とも言えないのですが、あの不思議な形を見ると〔遮光器土器など〕「不安の造形化」説もあり得るのかな?

 最後に「妖怪ウォッチ」・・・主要なキャラが原案から今の形になるまでの変遷が展示してあります。

 展示数は文句なしで有名な作品も珍しい作品も見られたので満足・・・図録買っとけば良かったと今更後悔です。

 

 親子連れが多いと思っていたのですが若いカップルが結構多かったですね・・・後は若い女の子同士で片方が妙に詳しくて友達にあれやこれやと説明している様子も・・・他の展覧会と客層が微妙に違ってました〔すぐ近くの大阪市立美術館の「デトロイト美術館展」も一緒に見てきたのですが、こちらは普通の展覧会の客層でした〕